バームクー軒ラーメン日記7

 

 美味しいラーメンの記憶はどれも甲乙つけがたい素晴らしい思い出である。「今年は良いラーメンいっぱい食べたからどれが一番なんて決められないよー。」なんて事はざらである。だけど逆に、「今年はあのラーメンが一番だったな。」みたいな年もある。そう、去年は色々と良いラーメンを食べた実感があったが、結論としては後者な1年だったのだ。

 

 

 昨年度の個人的ラーメンof theイヤーは四葉の蛤そば。蛤はしっかり主張しながらも全体のバランスは壊れてなく透明感が残る味でしみじみ美味しかった。

貝出汁のラーメンは去年あたりから色んなところで出てくるようになった印象だけど、味のベースを作るのに貢献はしているがあまり主張しないやつや、主張が強すぎてバランスの点ではイマイチなものや、ベースのラーメンの味にほんのり蛤の味が合わさっていく程度のものがだいたいで、食べて感動とまではいかないものが殆ど。四葉の蛤そばはその辺の不満点を全て解消した一杯だったのがでかい。ついでに記憶が確かなら蛤自体も美味しかった。地価が原材料費に回っていると言われる店だけある。のかも。

 

四葉に初めて行ったのは一昨年の秋くらいだったか?去年の春だったのか、かなり前のことになる。

友達に会いに埼玉まで行ったはいいが、時間帯が微妙でカラオケに行くにもという時間帯だったのでちょっと遠出して何か変わったラーメンでも食べようということで、当時の埼玉で一番に熱い店としてぶっちぎりの話題店だった四葉に。

四葉は川島町とか言う田んぼにまみれた糞ド田舎で店主のご実家のお寿司屋さんの隣に店を構えている。この2つは連携しているところがあって、お寿司屋さんが空いている時に四葉のお客をそちらで対応したり、今日の握りという形でコラボしていたりする。その時はお寿司屋さんの方でラーメンとつけ麺をいただいた。どちらも、味のベースがしっかりしている美味い一杯だった。

 

勿論、後日、田んぼにまみれた埼玉の糞ド田舎のお寿司屋の隣にあるラーメン屋のラーメンが超美味かったよ。と未訪の友人に自慢した。そんな神秘的な話を聞いた友人は、俺も連れて行け、となり、何度かの遠征調整失敗という困難を乗り越えた末に、昨年の9月に念願の再訪となったのだ。

そして、蛤そばを食べて超おいしーとなったのだが、この時に通してもらったのがお寿司屋さんの方でなくラーメン店の方だったので、2回目にしてついにお店の方に入店達成。感動である。しかし、初めての時に行ったお寿司屋さんの座敷の方が神秘的に感じたのは内緒の話だ。f:id:wakimiti:20160328012745j:plain