バームクー軒ラーメン日記32

 

 年の瀬の迫ったこの時期に書かれるべきものは何か。反省のだいたいは冬コミの冊子に乗っけてしまったので特に書くべきことはない。と言いたいところだが、実は…的なことがあったりする。

 そう今書かねばならないのは懺悔の記録である。その内容は、冊子の制作中に時間があんまりにも足りなくて、質的には乗っけといた方が良かったかもレベルのお店を1軒乗っけなかったことである。てへ。

そんなことで今日のお店は、東中野のㇻ飲みの幻の8軒目楓屋である。

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バームクー軒のラーメン日記30軒目

出会いがあれば別れもある。ラーメンの話にしぼっても毎年沢山の新店や未知の感動との出会いがあるが、同時に沢山のお店やラーメンが消えて行ったりしている。何年か前に俺氏の大好きだった担々麺をメニューから外してしまったあの店も消えてしまったし、とんこつを食べていた数少ないお店も消えてしまった。寂しくて悲しい話である。

 何かが失われると二度とそれは戻らない。こう書くと重く聞こえるが、永遠なんてありはしないし時間だって戻らない。それに何かが変わる時に起こるのは悪い事ばっかというわけでもない。それをグダグダ言っても始まらない。というか、そもそも良いと悪いを決めているのは自分自身だと感じる今日この頃である。

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バームクー軒のラーメン日記29軒目

べんてんの復活という衝撃的ニュースは熱心な信者だけでなくライトなラオタである俺氏や友人をも歓喜させた大ニュースであった。

しかし、既にとしおかの待ちの長さに億劫になっていた俺氏と月に一度のとしおかで満足していた友人の成増べんてんの初訪計画は一向に進まず、とうとう夏を迎えてしまっていた。

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読書感想文「陽だまりの彼女」・江戸川キックボード

私は今回の読書感想文に陽だまりの彼女を選びました。
この本により両名に多大なご迷惑をかけたことを深く反省します。
読書感想文の趣旨を負担読まない本を読み会うものと勝手に解釈し、あまつさえこのような本を奨め、読ませてしまうという暴挙に出たことを深く反省しています。
今後このようなことがないよう本は厳選し、間違っても「リア充カップルののろけ話」「女の子が男の子に読んでもらいたい胸キュンストーリー」「本人が幸せと言いはってるんだからこれはハッピーエンド」といった内容を持ち出さないと誓います。
このような結果になってしまい、誠に申し訳ありませんでした。

バームクー軒のラーメン日記28軒目

この記事。。去年の7月のだってさ。

 

今年のGWに蔵前で食べた貝出汁のラーメンの思い出でも記事にしておくかと思ったら、もう7月でビックリした。確かにこの間、色々あったが、まさか2か月以上もたっていたとは。相変わらず時の流れは残酷である。

 GWくらいはどっかに遊びに行きたいよね。
友人と毎年そんなような話をするのだが、だいたい休みが重なるのは1日くらいである。その貴重な1日を使って行ってきたのが、今年は都営地下鉄の1日乗り放題を利用したスカイツリー観光だったりするのだ。
都内に住んでいるのに都内の観光地を見たいという友人の希望と、あんまり行かない場所のラーメンを食べまくりたいという俺氏の希望の折衷案から誕生したこの計画だが、GW中にスカイツリーや浅草を回るのは流石になめプだった。結果、今年のGWは思慮深い計画とダイエットの必要性という重大な反省材料を持ち帰らねばならなかったのだった。
更に言うなら、毎度、アホな失敗をして反省するたびに、これでまた一つ賢くなったと言い聞かせることで溜飲をさげていたが、失敗の個別的原因に目を向けるだけでなく、根本的原因について考えないと不味いと思う今日この頃である。

 そろそろ本題に入る。初めて貝出汁のラーメンを食べたのはいつのだったのかはもう思い出せない。多分、親がインスタントの塩ラーメンを作る時にあさりの塩バター炒めを乗っけたやつを食べたとかだろう。そんなことがあった気がするのだが、はっきりとしたことは記憶に無い。
 はっきり記憶に残っているのは、幡ヶ谷の不如帰で蛤出汁のラーメンを食べて、すげーうめー貝出汁ってかなり良いかもと感じさせられた思い出だ。もう今から5年以上前の話である。マジか、5年も前だったのかよ。時の流れ、残酷すぎやろ。
 それからは色々な貝出汁のラーメンを食べてきたが、その度に強く感じたのは、貝出汁とラーメンの親和性の高さである。個人的な印象だが、貝出汁は旨味をしっかり出すがそんなに個性は強くなく、ラーメンの味に柔らかな深みや厚みを与えてくれているような気がする。他の材料とそんな喧嘩もしないし、良いところが多い。
 ただ、個性が強くないせいか、言われてみれば、この旨さは貝。みたいなことも多かったし、言われてみても貝かわからない。みたいなことも無くはなかった。
 そんな認識の中で食べたのが、今回のお店であるらーめん改の貝塩らーめんである。この貝塩ラーメンは結構衝撃である。普通、貝出汁のラーメンはその貝の旨味がゆっくり静かに行きわたっていき、ぉおー美味い。となるのだが、この改の貝塩らーめんは、まず塩分が来てそのすぐ後にガツンと貝の味が来るのだ。イメージとしては、いつもは浅瀬からゆっくり沖へと泳ぎだすのだが、このラーメンはいきなり大海原のど真ん中に放り込んでくれる感じがするのだ。
 ラーメンウォーカーの話では複数の貝を使っているらしいのだが、今までのじんわり系の貝出汁のイメージを裏切る良いラーメンである。醤油じゃなくて、塩なのも落としどころとしては正解な気がするし、トッピングはイマイチぴんと来なかったが、総合的には満足の一杯である。
 そして、お楽しみの和え玉。ラーメンと麺が違うのが残念だったが、これまた良い。最初そのまま食べた時は、イマイチ旨味を捉えられなかったが、ラーメンの残りのスープを掛けると話は一変、めちゃくちゃうまい貝出汁の油そばへと変貌する。ここまで変貌するのはちょっとびっくりだったが、旨いに越したことはないし、大満

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足である。

 なお、GWの思い出としてはこの瞬間がハイライトだった模様。この後、食べたラーメンも美味かったが、残念ながら感動とまではいかなかったし、観光自体は失敗みたいなもんだったし、ウィルキンソンのレモンはイマイチ合わなかったし、でラーメン食べた後の豆乳がうまかったくらいか。

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読書感想文「陽だまりの彼女」・バームクー軒

 

 この国の偉大な小説家の一人に村上春樹という作家がいる。どのくらい偉大かと言いうと、世界的に有名だとかベストセラー作家というだけでなく、毎年のようにノーベル賞の候補に名前が挙がっていたり、海外のミュージシャンをインスパイアしたり、ろくに小説も読まない人でも名前だけは知っていたり、一説には文盲の大学生が最初に読む小説と言われていたり・・・は個人的な話なので置いておく。

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