バームクー軒のラーメン日記27軒目

 

 だいたいのラーメン屋にはビールが置いてある。何故か昼営業しかやっていないはずの店にもだいたいおいてある。友人も、としおかでビールと塩油そばが至福だと言っていた。その組み合わせは古くから黄金と言われており、同時にラーメン屋の重要な収入源でもあるのだが、行列の中で暢気に酒盛りをされていらっと来ることもある難しいメニューでもある。

 

美味しそうに一杯やる友人を隣で見たり、職場の先輩にラーメンとビールは良いよ、と勧められてきたが、なんだか超えてはいけない一線のような気がして、実は試したことはなかった。

しかし、つい先日、池袋に銀座の鳥白湯で有名なお店の支店が出来た際に、あぁーこの濃厚な鳥白湯で俺も一杯やってみたいなー、という思いが抑えられず、中瓶でやっていた友人に一杯分けてもらったのだ。感想としては、何!この高揚感、であった。

 

 

話は変わるが、鳥白湯である。古くからラーメンに使われているスープではあるが、ここ最近は様々な進化を遂げ、貝出汁と共にラーメン界の流行をけん引している印象がある。

昔からあるタイプの物、鳥のエキスを濃縮したような濃厚な物、乳製品が入ったりしてポタージュのような洋風に近い趣の物などが、ぱっと思い浮かぶ主流だろうか。大した舌でないうえに、単純に料理自体の知識に明るくないのでこのへんが分析の限界の哀しみ。

 

今回、食べた篝の鳥白湯は洋風に近い印象の物である。数年前に、銀座で話題のラーメン屋の鳥白湯として食べたのだが、まるでソースのように濃厚な鳥白湯でありながら、決して洋風に染まりきらず良い意味でラーメンの域に留まる一杯を初めて食べた時は結構な衝撃だったものだ。その少し前に、秋葉原からも行ける潮の鳥白湯を食べていたので、ちょっとのことでは驚かないつもりだったが、むしろそれが良い導入となり、この手の鳥白湯が結構好きなのかも。となってしまった。もうまるで恋に落ちた瞬間みたいなもんである。なんと言えばいいのか、とっても濃厚で幸せデブ。

あんまりにも衝撃を受けたので、友人を誘って即再訪である。友人も満足してくれたのだが、その時に友人を誘った誘い文句が、銀座のお洒落ラーメンである。どうもお店の方もその路線で多店舗展開とかしていたみたいだが、はた目からは上手くいったりいかなかったりレベルで、いい落としどころを見つけられていないのでは、と。そんな中で出来たのが池袋店。と言うのが個人的な印象。

 

 久々に食べた鳥白湯は相変わらず濃厚で最高だった。味変の生姜と揚げ玉ねぎもやっぱり良いね。前回出来なかった酢もまあまあ。もう大満足である。

 肝心のビールとの相性だが、俺氏にはお酒の話は出来ないが、それでも、凄まじい幸福感と高揚感が予感を感じさせてくれているのだけはわかるのだ。

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