詩のようなもの22

●青春の時/勇気の出しどころ●

 

 人生と言う劇の中で主役を演じられる時は過ぎてしまった。
 あの日々は過ぎ去ってしまった。
 黄金の放課後はもう来ない。
 どこか懐かしさを感じたあの夏は終わった。
 青春と呼ばれた時は過ぎてしまった。
 これはもう完全に手遅れになったのだろう。
 私にそれを取り戻す術はない。
 人生には勇気の出しどころがあって、その時踏み込めなければ、何かを取り逃がす。
 青春とはその時なんだろう。
 踏み込む時だ。
 勇気の出し所だ。
 つかむ時だ。
 なにかを。
 大切なものを。
 それは明日の話じゃない。
 今だ。
 今の話だ。
 青春が終わる前に。
 人生の主役を演じられる時に。
 勇気とはそのための鍵だ。
 さぁ走り出せ。
 青春の時を。
 走り出す時、なにかが変わる、
 勇気の鼓動に任せて。
 走り出せ。
 走れ。
 走れ。
 走れ。
 走り出す時、青春は輝くのだ。
 それこそが本物と呼べるものだろう。