●青い夕方●
女ブタイは体型通り足は遅かった。おかげで曇ったままでも余裕で逃げられた。それで、逃げ込む先は、トイレだった。
その日も例のごとく埼京線は止まっていた。朝も人身事故か何かあったらしく止まっていたが、夜も当然のように止まっていた。流石である。なんでも板橋駅付近での線路のトラブルで修理に最低でも1時間半はかかるのだとか。埼京線なんで、これだけではいつなの…
●この本は
ショッピングモールは何故かワクワクする。きっと広くて迷路みたいで、それが冒険心をくすぐるからだ。
前回の記事の冒頭に予期せぬ出来事楽しむことが出来たらなと書いたが、実はその時に川崎に用事が出来ていて、糞遠いし行きたくないが、ついでにラーメン遠征も兼ねればちょっとした小旅行気分で楽しめるのではないか。そんな風に考えながら書いていたのだ。…
●幕引きの後の日々●
養鶏場の最奥に『廃棄室』の扉があった。
ついに10軒目。他人には凄くどうでもいい話だろうが、思いの外いろんな労力がかかった。毎日欠かさずに、ラーメンのブログや食レポあげてる人はマジ凄いなあと思いましたよ。
●夏の足音● 緑の梢を電車が走り抜けていく。 窓ガラスには青い空が気持ち良さそうに広がって視界をいっぱいにする。 夏の足音が聞こえる。 そうだ。 これだ。 僕はこの瞬間を待っている。 靴を脱いだ裸足が海の冷たさに触れる時を。 汗ばんだ肌に吹き抜ける…
間抜けな顔のマスコットが描いてある。普段なら気にも留めないが、こうも血塗れだと流石に気にもなる。そんなマスコットを横目に二重になっている扉を順に開いて入ると、内も負けじと血塗れだった。
いったいどんな言葉だったのか。タイミングを逸すると悪口や悪態ですら思い出せない。あの日の怒りや悲しみも洗われたと思えばこのもやもやも消えるのではないか。友人の地元で、お前の住んでるところよりずっと都会だと言われたことに腹が立ったのだろうか…
●最近/成長について●
ギデオンは神を信じていなかった。だから昔から日曜学校には通わず、代わりに自宅でパソコンに向かう人生を選んだ。そのお陰で一流大学を卒業し、一流企業に就職できたと自負してきた。しかし神は突然舞い降りた。
ああ、まさかの事態である。本当は友達の地元である東陽町とその周辺の悪口でも書くつもりだったのだが、まだ写真をパソに入れて無いじゃん。デジカメも手元に無いし、どうしたものか。
●幸せということ●
スクラップのジャングルジムはスカスカで楽々抜けられた。そして出たのは、ロケットの前だった。……ロケットだと思う。 形は完全にロケットだ。だけどそれはデフォルメされた、丸みをおびた形状をしていた。表面にしても塗装しておらず、ツギハギの繋ぎ目がく…
美味しいラーメンの記憶はどれも甲乙つけがたい素晴らしい思い出である。「今年は良いラーメンいっぱい食べたからどれが一番なんて決められないよー。」なんて事はざらである。だけど逆に、「今年はあのラーメンが一番だったな。」みたいな年もある。そう、…
●いつまでもロックンロール●
砂漠は、安い。 渇ききった灼熱の大地に生物はなく、資源もなければ水もない。そのくせいつも砂を巻き込んだ風が吹きすさび、あらゆる物を削る。せめてもの利用方法はここみたいな廃棄物置き場ぐらいがせいぜいだ。それは解る。だからってこれは、いくらなん…
ラーメン屋が閉店してしまった時のこちらの反応は主に2つある。「あの店はやっぱり駄目だったか」と、「え、あの店が!」と言うものだ。
■夜道■
ラーメンの写真は素晴らしい。見るだけであの日の一杯の味や思い出がよみがえってくる。その素晴らしさに比べれば、友達にはフードポルノと揶揄される事も知ったこっちゃないのだ。
●硝子のオルガン/芸術について●
極上のスイートルームだった。 海と船とカジノが連なる風光明媚なこの土地に、灯台のごとくそびえるホテル、その最上階が丸々使ったこの部屋は、今回の指令の舞台だった。 外側の壁は全面ガラス張りにされていて、見下ろす窓辺には星空のような夜景がパノラ…
まめでない人間がラオタとして食べ歩きで写真を撮っていると、ふと振り返った時に「あれ、これどこの店のラーメンだっけ?」となる事が結構ある。1年くらいならまだしも、何年も前の写真でもうお店の無いような時は特に。でも、そういった店を思い出せた時に…
●雪の白をこの手に● 雪の白をこの手に。 雪の白をこの手に。 新雪の誰の手も触れられていない、実にすばらしき白。 言葉で遊ぶ詩人のおもちゃ。 雪の白をこの手に。 ちらちらと降る美しい白。 深い紺色の空に描きつける白い絵の具。 名も無き白。 雲のかけら…
老人の話しでだいたい見えてきた。つまり私らのアタッシュケースは麻薬と間違えられたらしい。イゼベルも一番人気とか言ってたし、もしかしたら、以前に身内が襲われたから私らに指令が来たのかもしれない。何にせよ迷惑な話だ。 等と考えていると王さま気取…
実は今年も行っていたのだ、つけ麺博。 つけ麺博は全国の有名店が新宿に集まって一週間交代で入れ替わり4週にわたり自慢のつけ麺を提供してくれる食べ比べイベントなのだ。今年の目玉はつけ麺以外になんとラーメンを提供してくる店も登場し、つけ麺VSラーメ…