読書感想文「86ーエイティシックスー」・江戸川キックボード
読書感想文「86ーエイティシックスー」・白Ⅱ
おもしろかった。
メカや科学技術の設定が物語とばっちりかみあっていて、無駄がない。
キャラクターたちも最初は人数が多くて把握しきれなかったけど慣れれば個性があり、掛け合いも面白い。
読書感想文「86ーエイティシックスー」推薦理由・白Ⅱ
さて、読書感想文も二回目。
今回は旬のものをと思い、電撃文庫から第二十三回電撃小説大賞<大賞>作「86ーエイティシックスー」を課題図書にしました。
電撃文庫、というかラノベを読むのがメンバーの中では白Ⅱしかいないのでほか二人の感想がどうなるのか面白うそうだというのが今回の推薦理由です。
電撃に限らずラノベの大賞作品は話題性のあるものはチェックすることもあるので今回も特に何も考えず電撃が今どういうものを大賞作と考えているのかに興味があり読んでみました。
これをほかの二人がどう評価するか。
三者三様の見方が得られればと思います。
今回もネタバレありの感想文となっておりますので未読の方注意してください。
読書感想文・江戸川キックボード 「殺し屋の厄日」
この文を読んでる方なら同じサイトの私の駄作にも目を通してもらえてると思う。そして僭越ながら、私が目指す小説とは、この本のような小説なのである。
内容は、お世辞にも綺麗とは言いがたいサスペンスだ。むしろ、子供じみたブラックジョーク満載、といった内容である。
血と吐瀉物とウンコで彩られた凄惨な殺人事件、たまたま巻き込まれる現実的中二病の主人公、ひたすら悲惨な目に合い続ける殺し屋に、脱糞する黒幕、話は脱線するし、糞みたいな理由で失敗する、かといって陰謀は大規模な社会派だったりする。
この小説には、いわゆる張り巡らされた伏線やら、複雑な心理描写やら、口に出したい名文、全米が泣いたりなんてものはない。
だが予測不可能な面白味がある。
サスペンス故に、事件が起こり、調査し、全てが明らかになって、解決する。基本のプロットは王道だ。しかし、細かな点では、真っ直ぐに進んではいかない。キャラクターの紹介に始まり、愚痴に、ジョークに、変な知識、特に殺し屋は、全く主人公と絡まないところで不幸になってゆく。その過程、結果は、恐らく予測不能だろう。
王道を踏まえつつ脱線し、予測を許さず、吐瀉物とウンコにまみれた小説、これがこの小説であり、私が目指す小説の方向性なのだ。
読書感想文・白Ⅱ 「殺し屋の厄日」
最初のシーンこそグロいが、そこを超えれば王道の犯罪小説といった風。
魅力的なキャラクターたちが事件を探っていく過程も特に困難にぶつかることもなくスイスシと進むので悪役が背後で何をしているかが気になって読むと言う感じではない。